人気YouTuber・中町JPさんが、自身の精神疾患についてAI(ChatGPT)による自己診断で「ほぼ確定」したと動画内で告白し、大きな波紋を呼んでいます。この発言はSNS上で賛否両論を巻き起こし、医療情報の自己判断や生成AIの利用におけるリスクが改めて浮き彫りになりました。
この記事では、動画公開から炎上の経緯、中町JPさんが告白した「醜形恐怖症」とAI自己診断の問題点、そして専門家が指摘するAIセルフ診断のリスクについて深掘りします。YouTuberの影響力、そして私たちがAI時代にどう医療情報と向き合うべきか、炎上の背景にある多角的な視点から検証していきます。
中町JP(中町兄妹) 動画公開と炎上の経緯
2025年7月1日、人気兄妹YouTuber〈中町兄妹〉の兄 中町JP さん(27)がチャンネルにアップした動画「兄が15年間隠してた病気について話させて下さい。」が発端です。動画内で JP さんは
- 「僕、普通に精神病なのね」
- 「どういう精神病かって言うと、醜形恐怖症なのよ」
- 「ChatGPT に相談して“ほぼ確定”した」
と語り、医療機関を受診していないことを明かしました。公開24時間で再生300万回を突破した一方、コメント欄と X(旧Twitter)には「自己判断で病名を確定するのは危険では?」と疑問が殺到。〈#中町JP炎上〉が2日連続でトレンド入りしました。jisin.jpj-cast.com

告白した「醜形恐怖症」と AI 自己診断の問題点
醜形恐怖症(身体醜形障害)は専門医による診断と治療が必須とされます。ところが JP さんは
- ネット検索と AI チャットのみで診断を断定
- 治療計画を示さず「スッキリした」と強調
という流れで視聴者に“AIセルフ診断”を示唆しました。近年のメタ解析では、生成AIの診断正答率は非専門医と同程度に留まり、入力文脈次第で大きく変動することが報告されています。carenet.com
SNS の反応まとめ(賛否両論)
区分 | 代表的ポスト(抜粋) | いいね数* |
---|---|---|
批判 | 「AIは医師免許を持ってません。誤診を拡散しないで」 | 4,200 |
批判 | 「醜形恐怖症を軽く扱わないでほしい…当事者として辛い」 | 3,800 |
擁護 | 「病名を言えた勇気は評価。これを機に受診して」 | 1,500 |
中立 | 「AIを入口に専門医へ…という流れならアリでは?」 | 900 |
*いいね数は 7 月 4 日 15:00 時点。x.com
専門家が指摘する AI セルフ診断のリスク
- 誤答生成の脆弱性
Reuters が 7 月 1 日に報じた最新研究では、主要 LLM が「健康デマ」を高精度な引用付きで生成できることが確認され、「AI だけに頼るのは危険」と警鐘が鳴らされました。reuters.com - 再現性の低さ
同じ症状を入力してもプロンプトやバージョンで異なる診断結果が返る例が多数。drjoy.co.jp - 治療計画が立てられない
醜形恐怖症に有効な認知行動療法・薬物療法は、診断後の継続フォローが不可欠。AI だけでは完結しません。

中町JP の対応と広告主の動き
炎上を受け、JP さんは 7 月 2 日に問題動画を一旦非公開 → カット版を再公開し、概要欄に「専門医に近日中にかかります」と追記しました。ただし謝罪動画は出さず、当初広告を ON にしていた点から 「再生数目的では?」 との批判が続いています。女性自身は「スポンサー2社がタイアップ動画を非公開化し、契約見直しを検討中」と報道しました。jisin.jp
※ここに画像を挿入(再編集版のスクショ)
6. 法的・倫理的観点—医療広告・無資格診断はセーフ?
観点 | 要点 | リスク |
---|---|---|
医師法17条 | 無資格者の診断行為を禁止 | “診断的助言”と解釈されれば違法性の余地 |
医療広告ガイドライン | 効果を断定・保証する表現は NG | 動画が「体験談」で済むか広告かの線引きが焦点 srmk.co.jp |
YouTube ポリシー | 誤った医療情報は広告制限対象 | 広告剥奪の可能性 |
視聴者保護 | 未成年が模倣する恐れ | プラットフォームの警告機能強化が必要 |
炎上マーケティング説と今後の影響
- 登録者 +6.8 万/2 日、インスタ +1.2 万(SocialBlade 推計)
- 直近公開予定だったファッションブランド PR が延期
- 過去の〈道路陥没揶揄〉〈薬物疑惑〉炎上が再燃し、「またか」という冷ややかな声も
短期のバズと引き換えに、長期的ブランド価値を損なう典型例となるか注目です。
管理人コメント—正しい医療情報リテラシーを
AI チャットは便利な“第二の意見”ですが、診断と治療の最終判断は必ず医療従事者へ。影響力の大きいクリエイターこそ、情報の一次性とエビデンスを担保する責任があります。
🔍 ポイントまとめ
- 病名を断定するのは専門医のみ
- AI は症状整理のツールに留める
- 視聴者は医療情報の真偽を複数ソースで確認
本記事が、AI 時代のヘルスリテラシーを考える一助となれば幸いです。続報が入り次第、追記します。
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